介護職は、老人ホームやグループホーム、デイサービスなど様々な事業所に配置されていますが、規模が大きな社会福祉法人や民間企業においては、数年おきに人事異動が行われることもあります。人事異動の時期や頻度、対象人数などは職場によって異なるものの、人事異動の度に周囲のスタッフや利用者との人間関係、業務内容について悩むのは辛いものです。そうした問題を解決するには、求職活動を通じてなるべく人事異動の機会が少ないところや、新しいスタッフの受け入れ態勢が整っているところを探すことがポイントです。また、職場環境や業務内容については、実際に介護職として働いてみなければ分からないこともありますが、時間をかけて様々な事業所の見学をしたり、採用担当者に質問をしたりすることが大事です。

介護職の定着率の向上に取り組んでいる社会福祉法人や民間企業の中には、人事異動の後に長期の研修を行ったり、親睦会やミーティングなどを定期的に開催したりするところも少なくありません。なお、介護職として働いた経験が少ない人は、新しい職場で不安なく仕事を続けるために、各地の事業所における人事異動に関わるトラブルの事例について自分なりに調べることが大切です。その他、介護施設やデイサービス事業所、訪問介護事業所などで働きながら介護福祉士やケアマネジャーの資格を取りたい人は、人事異動の後に試験を受けるために必要な実務経験を積めるかどうか把握することが肝心です。そのほか、人事異動に悩みや不満がある人は、［異動の内示が出たらどうする？］も併せて読んでおくと良いでしょう。